脂質異常症を防ぐ食事!①

気が付くと、もう10月、秋になりましたね!厳しい暑さが無く過ごしやすくなりましたが、美味しいものが多すぎて太る~とたまちゃんの友達は嘆いていました。

なぜ、太るといけないのでしょうか?服が入らなくなるから?違いますよね!!体の健康のためです。脂肪が体につきすぎてしまうと脂質異常症という動脈硬化などに繋がる恐ろしい病気になってしまいます。

今回はそのような病気「脂質異常症」について解説していきます!

脂質異常症とは早朝(10時間以上の絶食後)の空腹時の静脈採血において

・LDL中のコレステロール(悪玉コレステロール)

・血清トリグリセライド(中性脂肪)        

・HDL中のコレステロール(善玉コレステロール) が低い

以上3つのいずれかが認められる場合で、高脂血症も含んだ広い表現法です。

 

脂質異常症の発症には遺伝的要素によるものと、他の病気や薬物が原因となるもの、食事や運動不足などの生活習慣が基になって発症する3つのタイプがあります。この病気の恐ろしいところはほとんど自覚症状がないことです。そのため対策を講じないまま放置することになり結果として、動脈硬化の進行が進んでしまうことです。そしてあるとき、突然、心筋梗塞や狭心症、脳血管障害、閉塞性動脈硬化症などの極めて重い血管病となって現れるのです。

このような状態にならないように、私たちにできることは食事と運動不足解消といった生活習慣の見直しです。ここでは、食事を中心に見ていきましょうA

①主食について

身体のエネルギー源として主食にあたる穀物をきちんととることは大切で、1日の摂取エネルギーの約半分は穀類からとるよう心掛けましょう。ごはん、パン、麺はどれを選んでも構いませんが、チャーハンとラーメンを同時に食べるなど食べ過ぎは厳禁です!ごはんは消化吸収がゆっくりで太りにくいのでおススメです☆

最近は炭水化物ダイエットという言葉が広まり、炭水化物が悪者のように扱われていますが実は、1日の摂取エネルギーの50~55%を炭水化物でとると死亡率が最も低いという研究結果があります。うわさやデマの情報には十分注意が必要です。

②主菜について

肉類には必須アミノ酸を含む良質タンパク質食品なので、太るからと極端に制限するのではなく、脂肪を取らないように脂身や皮を省くなどの工夫をして食べましょう!赤身肉なら1日の目安量は60~80gです。レバーやモツなど内臓ではコレステロールが多く含まれるので高コレステロールの人は避けましょう!

魚介類は良質タンパク質の供給源です。魚の脂肪に含まれるEPAやDHAという多価不飽和脂肪酸はコレステロールやトリグリセライド(中性脂肪)を下げてくれます。特にハマチやサバ、イワシなどの青背の魚にはEPAやDHAが豊富なので普段の食事では肉より魚の回数を増やすことをおススメします。新鮮な脂の乗った旬の青背の魚は、白身魚に比べエネルギー量が2~3倍あるので食べすぎには注意です!

 

大豆は低脂肪、植物性の良質タンパク質食品で、動脈硬化対策には欠かせない食品です。その理由は、抗酸化物質のイソフラボン、サポニン、ビタミンEと食物繊維、リノール酸などコレステロールを下げる成分をふくんでいるからで、脂質異常症の人には毎日何らかの形で食べてほしい食品です。1日の適量は豆腐なら1/3丁、納豆なら1パック、油揚げなら1/3枚ほどです。

 

元気な体でも実は恐ろしい病気が潜んでいる事もあります。そんなことにならないように日々の食事に気を使って健康を保ちたいですね。次回は副菜やその他食品について解説するのでお楽しみに♪

 

<参考>

「Dietary carbohydrate intake and mortality: a prospective cohort study and meta-analysis」 www.thelancet.com/public-health Vol.3 September 2018

 

「健康21シリーズ⑮ 脂質異常症 コレステロール・中性脂肪が気になる人の食事」

女子栄養大学出版部

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